株の基礎知識

株を持っているだけで収入に!インカムゲインのメリット・デメリット

投資を始めるきっかけは様々ですよね。ところであなたは「不労所得」に魅力を感じませんか?

不労所得とは、文字通り働かなくても入ってくるお金のことを指します。そんな夢のようにも思える収入ですが、一体どんな仕組みで入ってくるものなのかご存じでしょうか?

今回の記事では、不労所得と関係が深い「インカムゲイン」という用語について解説します。

インカムゲインは、投資で儲ける際の基本的な考え方の一つです。

見慣れない言葉ですが、投資と通して得られる不労所得について知っておきたいのであれば、インガムゲインの概要をバッチリ押さえておきましょう!

資産を保有しているだけで収益?!そもそもインカムゲインとは?

インカムゲインとは、資産を保有していると入る収益のことです。

「資産を保有」というと、なんだか特別なものを持っていなきゃいけないように思えますが、実はインカムゲインはどんな人でも貰っています。

銀行にお金を預けると利息が付きますが、実は利息もインカムゲインなんです。

銀行は、顧客から預かったお金を企業に貸し付けすることなどで収益を得ており、その収益の中から顧客に対して利息を支払っています。

したがって銀行預金も預けている人にとっては資産を保有している、ということになり、保有しているだけで貰える利息はインカムゲインなのです。

しかし現在の日本の銀行の利息率は非常に小さくなってしまっているので、銀行預金の利息だけで儲けようというのは、あまり現実的ではありません。

では投資家たちはどんな商品を保有し利益を得ているのでしょうか?投資家たちがインカムゲイン目当てで購入するメジャーな商品は3つ。
今回は「株式」「負債」「不動産」についてご紹介します。

ダブルで収益ゲット?!配当金と株主優待とは?

企業が発行する株式には、持っているだけで得られるインカムゲインが2つあります。以下をご覧ください。

・配当金
・株主優待

1つ目の「配当金」は、企業が得た収益の一部を株主に還元するという仕組みです。
持っている株の数によって金額が変化し、持ち株数が多いほど、たくさんの配当金がもらえます。

配当金が出るタイミングは企業によって違いますが、決算時期ごとに支給することが多いので、年1~2回が一般的です。

2つ目の「株主優待」は、配当金とは別に株主に対してモノやサービスを送る仕組みのことで、これも、インカムゲインの一つです。

例えば、ホテルを経営する企業の株主になったとき、その系列のホテルの宿泊費が割引になったりします。株主優待の内容も企業ごとに違うので、しっかり調べておきましょう。

配当金と株主優待の注意点

配当金と株主優待には注意しなければいけない点もあります。それは以下に述べる2つの事です。

①全ての企業が株主に配当金/株主優待を出しているわけではないということ、
②十分な利益が出ていない期は配当金が出なかったり、株主優待が廃止されること

そもそも出るのか?利益がなくても出してくれるのか?など、株主に対するメリットについては企業がそれぞれ情報を公開しています。
もし株式でインカムゲインを狙うのであれば必ずチェックするようにしてください。

ちなみに、中小企業やベンチャー企業は、人材や設備投資に資金を回すことで企業の成長を図ろうとするので、配当金が出ないということが多いです。

配当金を狙うのであれば、大企業の株主になることが多いでしょう。

借金返済の利息を貰おう!債権投資とは?

投資商品には株式以外にも「債権」というものがあります。
債権は、国や企業が借金をする際、証券会社を通して発行する借用書のことで、投資家はこの債権を購入することができます。

債権を持っている(=債権者)ということは、相手に借金を貸している状態。
借金をしている国や企業は、債権者に対して「利息を付けて」お金を返す必要がありますので、これもインカムゲインになります。

債権者は、債権を持っている間は定期的に利息を受け取ることができます。
通常の債権では、半年に1回利息が付きます。利回り(=利息率)は、商品によって様々な数値が設定されています。

債権は、国や企業が何らかの理由でお金を返せる能力を失った場合、利息は受け取れなくなることがあります。
ただ、国が潰れてしまうことは稀ですなのであまり心配する必要はありませんが、覚えておくと良いでしょう。
しかし、企業の債権を購入する場合はつぶれる可能性があります。
その企業にちゃんと返済能力があるかどうかきちんと調べて判断しましょう。

毎月入ってくる家賃収入!不動産投資とは?

賃貸マンションやアパートに住んでいると、毎月大家さんに家賃を支払います。
この時の大家さんにとっての家賃収入も、インカムゲインです。

マンションやアパートは、大家さんにとっては「不動産」という名の資産です。資産を保有する人には、居住希望者から収入を得る権利があるのです。

不動産投資の場合、居住希望者が少なければ、当然利益は得られません。
きちんと居住希望者が多い地域か、家賃は適正かなどをきちんと調べた上で取り組みましょう。

また、社会情勢や災害などによって居住できない不動産になるリスクもあります。

避けようのない要因で資産を失う可能性があることも頭に入れておいてください。

投資でインカムゲインを狙う上での注意点

インカムゲインが、資産を持っているだけで得られる利益であることを説明しました。

「一回資産を買うだけで、お金が入ってくるようになるなんて楽ちん!」と思うかもしれませんが、もちろん注意点もあります。
それは以下の2つです。

・インカムゲインを狙うなら、長期で資産を保有する必要がある
・条件によってはインカムゲインが支払われなくなる

それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。

投資でインカムゲインを狙うなら、長期で資産を保有する必要がある

インカムゲインを得る権利があるのは、「資産を持っている」人です。
また、安定して貰えるインカムゲインの一度あたりで得られる利益は、低めとなっています。

つまり、インカムゲインで儲けようと思ったら、長期で考えて資産を購入する必要があります。

「購入したはいいけど、気が変わったらやっぱり売ってしまおう……」ということでは、あまり利益になりません。

資産を売買することによって儲けようという場合はインカムゲインと真逆の考え方ですので、注意が必要です。
インカムゲインで収益を得る場合は「長期」と覚えておきましょう。

条件によってはインカムゲインが支払われなくなるので注意

「長期的に安定した収入が見込める」というのは聞こえがいいですが、インカムゲイン狙いの投資にもリスクはあります。

株主への配当金や債権者への利息が不動産投資による家賃収入が支払われない可能性があるということは、既に説明した通りです。

また、インカムゲイン狙いの株式と不動産に関しては、資産を購入する際にそれなりの高額な資金を必要とする場合が多いです。

株式の場合は余剰金をしっかり蓄えてから投資する、不動産の場合はしっかり融資が受けられるような状況を整えてから投資をしましょう。

インカムゲインのメリット・デメリットまとめ!インカムゲインは「長期的に考える」

投資の儲け方の一つ「インカムゲイン」について解説しました。

・インカムゲインは、資産を保有していることで得られる利益のこと
・インカムゲインを狙う場合は、長期的に保有することを前提に投資商品を購入する

投資の世界に足を踏み入れるのであれば、このことをしっかり頭に入れておいてくださいね!